大谷翔平を料理男子に!? スポーツ料理研究家・村野明子の7つの物語
大谷翔平選手を料理男子に育てた村野明子さんが、”大谷選手に教えたコト” とは。
「アッコさんはバランスよく考えてくれるので」と選手たちから慕われる村野さん。
イニエスタ選手も食べたというその料理の栄養バランスは、意外なところで気をつけられていました。
村野さんが選手たちと関わる上で、気をつけている “意外なコト” とは。
ここから、大谷選手との関わり方も見えてくるのかもしれません。
「手早くできる卵料理とかを教えたりしてきました」と言っていた村野さん。
今、大谷翔平選手はどんな料理をしているのでしょうか。
今回は、村野明子さんの料理へのこだわりを、『7つの物語』と題してお届けします。
目次
意外な献立の決め方!?村野明子さんのお仕事とは
村野明子さんが寮母を務めるのは、アンドレス・イニエスタ選手が加入して注目度が増している、ヴィッセル神戸。
そのヴィッセル神戸育成センター三木谷ハウスの調理場が村野さんの料理をする場所です。
この寮では、ユースチームに所属する高校生を中心に、プロの若手を含めて30人以上が生活。
ここで村野さんが担当しているのは、選手たちの食事作り。
村野さんは週に5日、昼食と夕食を中心に、選手やスタッフ50人ぐらいに作っているのだといいます。
イニエスタ選手もランチを食べにきたのだそうで、その料理を求めて寮に住んでいない選手も求めてやってくるほどの美味しさと栄養バランスの良さなのだそうです。
そんな村野さんの献立の決め方は独特なもの。
まず村野さんがするのは、その日の冷蔵庫を見て何があるか確認すること。
「この野菜から何ができるかな」と考えて、その日にメニューを決めるのだといいます。
栄養管理をする上でも、ある程度の期間のメニュー計画を立てるのが一般的だと思います。
しかし、村野さんはあるものから献立を作ってしまうことができるというのです。
あるものを中心に作れば、食材のロスもなくなるからなのだそう。
では、大谷選手の食事を作りに行ったときはどうしていたのでしょうか。
ここから村野さんの料理のこだわりについて、見てきましょう。
村野さん流の栄養バランスを考える方法とは
はじめに、村野さんが使っている、栄養バランスを考える方法があるのだといいます。
それは、ワンプレートで盛り付けをすること。
村野さんは、5色の食材をバランスよく食べることを心がけているのだそうで、ワンプレートでまとめると自然と足りない栄養がわかるのだそうです。
その5色とは、
赤:肉や赤身の魚→タンパク質
白:乳製品や大豆加工品→カルシウム
黄:米やパン、麺類→炭水化物
緑:野菜や果物→ビタミン
黒:海藻類や貝類→鉄分
黒い食材や白い食材は、意識をしないと摂りにくいのだという村野さん。
足りないときには、スープにワカメを入れたり、じゃこや豆腐を加えたり。
そういう目安になるので、ワンプレートは便利なお皿なのだと話していました。
そういえば、大谷選手の料理が紹介されていたときも、ワンプレートにまとめられていました。
大谷選手も、栄養バランスに気をつけていくこの方法を教えてもらっていたのかもしれません。
一度に8万分の食材を購入!?村野さん流の買い出しとは
毎日50人分の食事を調理するという村野さん。
その食事を作る相手はスポーツをする育ち盛りの高校生なので、使う食材の量は計り知れません。
それだけの量の買い出しでも、村野さんは一人で買いに行くのだといいます。
その理由は、”車の中の自分が乗る以外のスペースを食材で埋め尽くしたいから”。
そうしないと、次の買い出しの日がすぐに来てしまうのだそうです。
この番組で村野さんが買っていた食材の量は、大盛りのカゴが4つとダンボールが10個ほど。
料金は8万を超えていました。
大谷選手の食事を作りに行ったときに村野さんが作ったのは、夕食の作り置きを90〜100食ぐらいだったといいます。
なので、寮での買い出しほどではないですが、かなりの寮です。
このときも一人で作っていたと言っていたので、運ぶのももちろん大変だったのではないでしょうか。
もともと専業主婦だった!村野さんが寮母になったきっかけとは
今ではヴィッセル神戸のユース寮を支える村野さんですが、高校卒業後に就いたお仕事は化粧品会社の販売員。
それから24歳で結婚して、専業主婦になったのだといいます。
そんな村野さんが寮母をするきっかけとなったのは、旦那さん。
村野さんが34歳のとき、旦那さんがサッカー代表チームのマネージャーをしていて、日韓W杯が終わった時にどこかのJリーグチームに入るということに。
そこからコンサドーレ札幌に行くことになって単身赴任をしていたのだそうですが、その選手たちの食事がコンビニのお弁当だったという問題が。
「それでは栄養が足りないので、北海道に来てご飯を作って欲しい」と頼まれた村野さん。
その時は2人の子供が物心ついたばかりで、家族みんなが一緒に暮らした方が良いのかなと思って北海道へ言ったのだそうです。
今では、北海道時代を含めて寮母歴15年の村野さん。
このターニングポイントがなければ、大谷選手を料理男子に育てるということはなかったかもしれません。
縁切り神社へ!?村野明子が京都旅行へ行く理由とは
そんな村野さんが1〜2ヶ月に1度、友人と一緒に京都へ旅行をするのだと話していました。
決まって訪れるのは、京都市東山区の安井金比羅宮。縁切り神社として有名な神社です。
縁切り神社というだけあって、ここを訪れる人の多くは、主人が奥さん以外の人と関係を持って困っていたり、悪い縁を切りにくることが目的。
しかし一方で、安井金比羅宮は縁結びの神社でもあるのだそうです。
神社の中のスポットとしてある、境内の石。そこにある穴をくぐると、縁切りだけでなく、縁結びにもご利益があるのだそうです。
「新しいことが増えるような気がして、パワースポットとして行っています」と話していた村野さん。
大谷選手とのご縁も、こういう縁結びの習慣が生んだものだったのでしょうか。
必ず鍋を囲む!?村野さんの家族団欒
村野さんは現在、選手寮のある神戸に自宅を構えているのだといいます。
そこに住むのは村野さん一人なのだそうで、旦那さんは寮に泊まることが多く、帰ってくるのは月に数回程度。
二人の子供も親の手を離れていて、長女の日向葵さんはアメリカへ留学中とのこと。
子供たちが幼い頃から、寮が忙しかったという村野さん。
一家団欒の光景は、ほとんどなかったといいます。
日向葵さんも「母と遊んだ記憶がない」と話していて、両親の忙しい日々をよく思わないときもあったのかもしれません。
そんな中でも「寮の人たちがお兄ちゃんみたいに可愛がってくれていたので」と寂しいというのはなかったのだそう。
今では、家族が帰ってくると、季節に関わらず鍋を囲むのだそうです。
村野さんの2人の子供は、大谷選手と同年代。
村野さんは大谷選手の両親と同年代なので、大谷選手にとって村野さんは母親ぐらいの感覚だったのかもしれません。
村野さんが寮で気をつけている “意外なコト” とは
そんな村野さんが寮でユース選手たちと関わる上で、気をつけていることがあるのだといいます。
それは、選手たちが帰ってくると、「おかえり」とだけいうこと。
サッカーの話は、一切しないと決めているのだそうです。
選手たちの周りには、自分たちのプレーのことを言う人が周りにたくさんいるのだという村野さん。
選手たちも「サッカーのことと分けてリラックスできる環境を作ってくれる」と感謝の言葉を口にしていました。
大谷選手との料理指導の時間も村野さんは「料理を楽しんで欲しい」と語っていたことがありましたが、自宅にいる大谷選手にも野球の話はせずに、リラックスできる環境を作っていたのかもしれません。
そんな村野さんにとって、寮で選手たちの食事を作っていることには、”醍醐味” があるのだといいます。
それは、”選手たちの成長を見届けられること”。
その寮からプロになれる高校生はほんの一握り。それでも、「この寮から卒業して行ってよかった」と思ってもらえるのが一番嬉しいのだと話していました。
大谷選手が海の向こうで活躍を続けていますが、そういうのを見届けるのも村野さんにとってはこのお仕事の醍醐味なのではないでしょうか。
(大谷翔平選手のメジャーでの生活がわかる記事はこちらから読めます。)
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